父と姉、

入院中の私の父は今、九十九歳。お盆まで家で姉の介護のもと元気に暮らしていた。姉は朝昼晩、せっせと食事をさせに通っている。あまりの情熱に最初の内は夫婦と思われていた。気が付いた私は、娘です!、と姉の代わりに言い続けた。67才の本人は知らん顔で今日もせっせと父のもとに。孤独死が問題化されるこんにち、父は幸せ者だと、横で見るだけの私は思う。