お別れ

 御近所の奥さんの突然の訃報に驚いた…
私の尊敬するとても素敵な奥さんだった。
年齢は80才を超えておられたけれど、班の掃除などは必ず出られ、近所での食事会やお茶会や忘年会もニコニコと笑顔で参加され、私達はとても元気をいただいていた。
お亡くなりになるまでボランティアもされ、俳句は御主人と共に活動されており、知識もとても豊富な奥さんから教えていただき学ぶ事は数知れず、本当にお世話になっていた。
告別式の今日…雛祭りの日に旅立たれた奥様を思われた御主人が、ピンク色で送りたい・・・と言われた通り、祭壇はお花いっぱいで、何もかも優しいピンク色に包まれ眠られている可愛い奥様とお別れをした。
会葬御礼に差し込まれていたお礼状には、ご家族皆様の思いが伝わってくるような、御主人の素敵な言葉が綴られていた。

「振り返れば妻は温厚で優しく社交的な人でした
伝統を受け継いだ自由律俳句の活動では
縁りある仲間と沢山の思い出を刻んで参りました
妻はその活動を積極的に支えどんな時も傍らに居てくれました
生涯患う事もなく 周りを支え家族を支え
共有する時間を大切に過ごしてくれました


ただそこに居るだけで大きな安心感を与えてくれた妻
その思いは言葉では言い尽くせませんが
今 目の前で安らかに眠るその横顔に家族一同
労いと感謝の思いを胸に見送りたいと存じます」

告別式で御挨拶された御主人が最後に…ピンク色の風になって……と言われた時は…涙がこぼれて、、私もそう願った。

別れは何時も色んな事を思い出し、そして考えさせられる。
寂しくなった・・・